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Johannsen, N.*; Vasiliev, A.*; 大沢 明; 田中 秀数*; Lorenz, T.*
Physical Review Letters, 95(1), p.017205_1 - 017205_4, 2005/07
被引用回数:23 パーセンタイル:71.28(Physics, Multidisciplinary)磁場誘起相転移を示すTlCuClにおいて高分解能熱膨張及び磁歪測定を行った。その結果、格子変形が顕著な温度及び磁場依存性を示すことを観測した。これはこの系においてスピン-格子相関が重要であることを示唆している。また、相境界が圧力に対して極めて敏感であることがわかった。これらの結果は一軸圧に対するダイマー内相互作用の変化によるものだと思われる。ダイマー間相互作用に関しては、圧力によって基本的には変化しないが、TlをKに置換すると劇的に変化する。
萩原 茂*; 坂本 義昭*; 武部 愼一; 中山 真一
JAERI-Data/Code 2004-004, 167 Pages, 2004/03
RI・研究所等廃棄物の処分場は、放射能濃度に応じて地表付近から地下利用に対して十分余裕を持った深度及び地下深部に設置される。処分場を建設する際には、対象となる地盤の物性やその場の応力状態に応じて、レイアウトや施工方法の最適化が図られる。このため、地盤の安定性の評価に用いる地盤工学的なデータが必要となり、これまでに東濃・釜石鉱山において取得したデータを含む地下1,000m程度までの岩石の物理・力学試験データ約2,000件が示されている。本報では、既存データで整備が不十分であった深度250m程度までの地盤の力学特性のうち、土木分野で指標として一般に用いられる一軸圧縮強さ及び超音波伝播速度を対象に、わが国の地質時代区分,地質構造区分に基づいて、結晶質岩,堆積岩,第四紀層を含む5グループ26種の詳細な岩種に区分し、公開文献等から非火山性堆積岩を主体に約5,700件余のデータを収集,整理した。
中村 充孝; 松田 達磨; 加倉井 和久; Lander, G. H.; 河原崎 修三*; 大貫 惇睦
Journal of Physics; Condensed Matter, 15(28), p.S1997 - S2000, 2003/07
被引用回数:4 パーセンタイル:26.91(Physics, Condensed Matter)UX系ではXを変化させることによってウラン5電子との混成効果が制御され、さまざまな磁気的性質を示す。その物理的起源については未解明の部分が多く、今回試料として選んだUGaでは全磁気モーメントの方向さえ決定的な結論が得られていない。対称性の高い結晶構造(AuCu型)を持つUX系では通常、マルチドメイン構造のために中性子回折では全磁気モーメントの方向を一意に決定することができない。しかし、今回われわれは一軸圧下でUGaの非等方的なドメイン構造を誘起することに成功し、偏極中性子回折実験によりドメイン分布を定量的に決定することができた。その結果、UGaの磁気モーメントの方向が[011]軸に沿っていることが明らかになった。
杉田 裕; 油井 三和
JNC TN8450 2001-007, 16 Pages, 2002/02
本資料は、地層処分研究開発第2次取りまとめ-分冊2 地層処分の工学技術-の中の設計用岩盤特性値で示されている硬岩系岩盤、軟岩系岩盤の一軸圧縮強度と圧裂引張強度の関係のデータセットである。
鈴木 英明*; 藤田 朝雄
JNC TN8400 99-016, 34 Pages, 1999/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分システムにおける人工バリアは、ガラス固化体、オーバーパック、緩衝材を基本として構成され、このうち、緩衝材には膨潤性粘土のベントナイトを高密度に締固めた圧縮ベントナイトを用いることが考えられている。圧縮ベントナイトは、地下水の浸潤にともない膨潤し、圧縮ベントナイト中の隙間や隣接する岩盤の割れ目への充填や、非常に低い透水性により地下水の移動を抑制する機能を有している。しかし、ガラス固化体が核種の崩壊により熱を発生するため、圧縮ベントナイトが乾燥し収縮やひび割れを生じた場合には、地下水の部分的な侵入など物質移動抑制の観点から人工バリアの密閉性の低下や機械的強度の低下などが懸念される。本報告書では、圧縮ベントナイトの乾燥収縮特性について報告する。土の収縮現象は、土が水分などの放出によってその体積を現象させることであり、干拓地の地表のひび割れなどは典型的な例である。収縮の程度には土の構造が大きく関与しており、粘性土の特徴的な物理化学的性質の中でも、収縮現象は膨潤現象と並んで基本的な特性のひとつである。実験では、圧縮ベントナイトの供試体を製作する際の初期含水比をパラメータに、乾燥によるひび割れの発生はほとんどないことが分かった。また、供試体の初期含水比が大きいほど、乾燥により体積変化が大きく、収縮限界、線収縮などの収縮定数は初期含水比に依存することが分かった。さらに、乾燥によって生じたひび割れや亀裂の機械的強度への影響を確認するため、乾燥前後の供試体の一軸圧縮強さを比較した。その結果、乾燥後のひび割れを持つ供試体の一軸圧縮強さ、およびE50は湿潤状態の供試体よりも大きく、乾燥によってひび割れが生じた場合でも機械的強度は低下しないことが分かった。
福本 雅弘; 飯島 和毅; 牧野 鉄也; 林 晋一郎; 宮本 陽一; 中西 芳雄
PNC TN8410 96-055, 147 Pages, 1998/02
再処理施設から発生する低レベル放射性廃棄物を対象に、模擬廃棄物を用いた水熱固化試験を平成3年度から7年度にかけて実施した。本研究は、低レベル放射性廃棄物を減容性に優れ、所定の強度を有した安定な固化体とするために、固化母材を加えないか出来る限り少なくした水熱固化法の適用可能性を評価することを目的とする。試験は、 1)「廃シリカゲル」への適用を考えた、100mmの固化体作製用水熱固化装置を用いた水熱ホットプレス法によるシリカゲルの固化試験、 2)「低レベル濃縮廃液核種去スラッジ」への適用を考えた、100mm及び30mmの固化体作製用水熱固化装置を用いた水熱ホットプレス法による模擬低レベル濃縮廃液核種除去スラッジの固化試験及び低レベル濃縮廃液核種除去スラッジの主要成分である酸化鉄(Fe2O3)及びヨウ化銀(AgI)を対象にHIP装置を用いた水熱HIP法にようる固化試験、 3)「廃ヨウ素フィルター」への適用を考えた、30mmの固化体作製用装置を用いた水熱ホットプレス法にようるAgX、AgZ、AgSの固化試験等を行った。 1)シリカゲルの水熱ホットプレス法による固化試験の結果、添加剤としてBa(OH)2が有効であり、減容係数は1.32、一軸圧縮強度は105kg/cm2であった。 2)模擬低レベル濃縮廃液核種除去スラッジの水熱ホットプレス法による固化試験の結果、可溶性成分(NaNO3、NaNO2)のほとんどを絞り出し水側に分離でき、ヨウ化銀の絞り出し水への移行割合は0.2wt%未満であった。模擬低レベル濃縮廃液核種除去スラッジの減容係数は3.3、一軸圧縮強度は1014kg/cm2であった。また、酸化鉄及びヨウ化銀の水熱HIP法による固化試験の結果、酸化鉄の場合減容係数は5.2(固化体のかさ密度は3.710kg/m3)、ヨウ化銀の場合減容係数は1.4(固化体のかさ密度は4.910^3kg/m3)であった。 3)AgX、AgZ、AgSは、水のみ添加で水熱ホットプレス法により固化体を得られた。減容係数はそれぞれ3.08、1.78、2.03、一軸圧縮強度はそれぞれ944kg/cm2、208kg/cm2、533kg/cm2が得られた。AgXは水熱ホットプレス固化によって非晶質化した。
大久保 誠介*
PNC TJ1602 97-004, 141 Pages, 1997/03
本研究は1994年度にはじめられた、1994年度には、空圧式クリープ試験機の改良を行った。1994年度の終わりに、稲田花崗岩を購入し、P波速度やシュミットハンマー試験などを行った。1995年度には、空圧式クリープ試験機を使用して、湿潤状態の田下凝灰岩のクリープ試験を継続的に行った。また、完全応力-歪曲線を求めるために、サーボ試験機を用いて一軸圧縮試験と一軸引張試験を行った。さらに、サーボ試験機を用いて稲田花崗岩の短期クリープ試験を行った。1995年度中に開始する予定である稲田花崗岩を用いたクリープ試験に備えて、油圧式クリープ試験機の改造をおこなった。狙いは、耐久性と安定性の向上である。特に測定装置は、完全に取り替えて新しいものとした。1996年度は、クリープ試験、圧縮試験および引張試験を行った。第2章にてクリープ試験の結果を述べる。前年度より引き続いて行った田下凝灰岩のクリープ試験では、設定したクリープ応力が一軸圧縮強度の30%と小さいにも拘わらず、2年以上経過してもクリープ歪は増加し続けた。しかしながら試験期間の中途で歪アンプが壊れてしまったので試験を中止した。1995年度に購入した砂岩を用いて短期クリープ試験を実施した。使用したのはサーボ試験機である。また、1995年度に長期の試験に耐えるように改良した油圧クリープ試験機を用いて稲田花崗岩のクリープ試験を実施した。本年度は、サーボ試験機を使用して砂岩の一軸圧縮試験、一軸引張試験を行った。試験を実施した目的は、主として完全応力-歪曲線を得るためである。また、圧裂引張試験も比較のために行った。実験結果を第3章に示す。2つの様式の周圧維持装置を検討した。一つは油圧式でもう一つは空圧式である。油圧式は従来より良く使用されたきた様式であるが、今回は長期にわたって使用されることが予測されたため計測系統の安定性と耐久性には十分留意を払って改造した。この油圧式周圧維持装置を試用してみたところ、正確な周圧制御が可能で信頼性が高いことがわかった。一方の空圧式周圧維持装置は安価であり取り扱いも簡単であるが、正確さや信頼性はやや劣ることが判明した。第4章にて検討結果を述べる。
not registered
PNC TY1569 98-001, 34 Pages, 1996/03
坑道掘削に伴い周辺岩盤の力学的、水理学的物性が変化すると考えられる。このような物性が変化した岩盤領域は、新たな物質の移行経路となる可能性があるとともに、坑道の力学的安定性に影響をもたらすと考えられる。このような観点から坑道掘削に伴う周辺岩盤の物性変化の範囲や程度を定量的に評価することが重要である。しかし、坑道掘削に伴う岩盤の物性変化を計測・評価する手法は確立されているとはいえない。このため、掘削に伴う物性変化に関する評価手法の開発を目的として、資環研との共同研究を開始した。共同研究においては、資環研が評価手法の開発に関する室内試験および原位置試験を実施し、動燃事業団が掘削に伴う物性変化を把握するために、東濃鉱山において掘削影響試験を実施するという分担とした。本研究期間での目的は、以下のようにまとめることができる。・室内規模での比抵抗計測実験により、計測手法の妥当性と精度の確認ならびに原位置計測への適用性の可能性について検討する。・東濃鉱山北延NATM坑道掘削予定位置周辺で採用した岩石コアを用いて室内試験を行い、当該岩盤を構成する岩石の基礎物性データと破壊特性を把握する。・坑道掘削の地山状態に対する影響を評価するための事前調査として、原位置比抵抗トモグラフィ調査を実施し、坑道掘削前の岩盤の比抵抗分布を把握する。
赤司 雅俊; 加藤 正人; 田村 哲也*
no journal, ,
離散要素法シミュレーションによる液体架橋を考慮した転動造粒体の一軸圧縮計算を行い、粒子間に作用する力が造粒体の圧壊強度に及ぼす影響について検討した。また、本シミュレーションの妥当性を検証するため、転動造粒法により調製したCeO凝集体に対して単軸圧縮試験を行い、シミュレーション結果と比較した。
社本 真一; 山内 宏樹; 池内 和彦*; 梶本 亮一; 家田 淳一
no journal, ,
一軸圧力磁気励起スペクトルが、正方晶にも関わらず、4回対称性が破れていることがわかった。
徳永 陽; 青木 大*; Braithwaite, D.*; Knebel, G.*; Brison, J.-P.*; Pourret, A.*; Lapertot, G.*; Niu, Q.*; Valiska, M.*; Flouquet, J.*; et al.
no journal, ,
ウラン系強磁性超伝導体の一つであるURhGeでは、結晶のb軸方向に一軸的な圧力(歪み)を印加することで、超伝導転移温度が最大2.5倍上昇する。さらに一軸的を印加することでIsing型の強い磁気異方性が急激に弱まることも見つかっている。本研究ではこのURhGeの持つユニークな特性を利用して、超伝導の引力機構の解明を目指している。講演ではCEA-Grenoble研究所との共同実験として実施したゼロ磁場下での一軸圧NMR実験の結果を報告する。同研究所の圧力システムは、Heガス圧の調整により希釈冷凍機温度で一軸圧の荷重を連続的に制御できるという特徴を有しており、本研究ではこのシステムをNMR用に改造し実験を行なった。実験にはURhGeの純良単結晶を用い、一軸圧の印加に伴うNMRスペクトル及び緩和時間の変化を測定することで、超伝導の舞台となる電子状態への一軸圧効果を微視的観点から探った。